<< March 2024 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
CATEGORIES
ARCHIVES
RECENT COMMENTS
PROFILE

スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

スポンサードリンク / - / CM(0) / TB(0)

−Control Light 〜操りの光〜−

ヴァル氏の作品です。
当たり前の穏やかな日常が、一瞬で崩れ去る恐怖。
それをリアルに伝えてくれたのが、この作品でした。

いつものようにブラクラゲットに励む流石兄弟の兄者と、それを呆れ顔で眺める弟者。
しかし、黒いオーラに包まれた怪しげなURLをクリックした瞬間、画面から黒い光が溢れ出します。
咄嗟に目を瞑って光から逃れた弟者でしたが、光をもろに浴びた兄者は人格が変貌。
冷徹かつ残酷な性格となり、弟者を死ぬほど痛めつけ、FMVと共に姿を消してしまいました。
友人のギコのおかげで何とか一命を取り留めた弟者でしたが、
兄者が凶暴な人格になってしまったという事実を友人達に話すことを躊躇います。
ところが、友人達を傷つけたくないという彼の思いは上手く伝わらなくて…。
果たして、弟者は自分自身を苦しめる不安や恐怖を克服出来るのでしょうか?
そして、姿を消した兄者の行方は…?

タイトルから見るとファンタジーのような印象ですが、実際はとても現実味のある話です。
キャラの苦悩、葛藤、すれ違い、変えようのない現実への思いなどが、リアルに伝わってきますね。
弟者がとても優しくて儚くて、自分の中での彼の見方を変えてくれました。
邪悪そのものと化してしまった兄といつか相対した時、彼には強い存在であって欲しい。
主人公(ですよね?)である弟者の成長に期待を寄せずにはいられない作品ですね。
持知 / 連載板 / CM(0) / TB(0)

egg!

丘夜野 伊代氏の作品です。
ありえない世界の住民は、突然貴方の目の前に。
これはそんな、もしかしたらありえてしまうかもしれない話。

学校の近くにあるアイスクリーム屋の前で、懲りないナンパを繰り返す一人のモララー。
声をかけてもことごとく完全無視を決め込まれている彼に、ギコは人事ながら頭を抱えます。
ところが彼がナンパに失敗するのも当然でした。
本来、彼の姿は誰にも見えないはずなのですから。
彼…モラの正体は、不思議な力を宿した「卵」を運ぶ配達屋。
「見える者」としてモラに見初められたギコは、シィという異世界の少女を探してくれと頼まれます。
やがてギコはモラが使わしたジエン達に連れられ、シィと共に異世界へと向かうことに…。

様々な表現を使いこなしているにもかかわらず、わかりにくいところが一つもありません。
どうしたらこんなテンポの良い、わかりやすい小説が書けるんだろう。
キャラも個性的で、シィのロリコン発言など笑いを誘うシーンも勿論あります。
AA小説初心者の方は、氏の小説を参考にすると良いものが書けると思いますよ。
インスパイヤは勿論駄目ですが。
持知 / 連載板 / CM(0) / TB(0)

ふたりぶんの

瑠璃氏の作品です。
貴方は「二重人格」設定を持つAAが好きですか?
もし答えがYESなら、ぜひこの物語を読んでみて下さい。

主人公はごく普通のモララー。
ですが、彼の心の中には生まれつき「ウララー」という名のもう一つの人格が存在していました。
彼らは悪口を叩き合いながらも良い仲で、お互いに入れ替わる…
要するに身体の支配権を取りかえっこすることが出来ました。
しかし、「入れ替わり」をする時はいつもモララーは頭痛がし、一方のウララーはピンピンしていました。

ある雪の日、彼らは路地裏で捨て猫を拾います。
「でぃ」と名付けられたその猫は、モラ&ウラの二人には勿論、
友人のモナー、ギコ、しぃにも可愛がられました。
このまま幸せな毎日が過ぎていく。
誰もがそう信じていたのです。
あの日、モララーが倒れるまでは…。

漏れの好きな「二重人格もの」で、最初読んだ時は小躍りしましたね。
それだけではなく、序盤のマターリほのぼのしたふいんk(ry が何とも言えない暖かさで。
クライマックスの辺りが壮絶なシリアスだけに、もう一度最初から読むと涙を誘います。
難しいジャンルを綺麗にまとめた氏は素晴らしい。

A耳スキーの漏れとしては堪らないですな。
涙ボロボロ止まりませんですた。
持知 / 連載板 / CM(0) / TB(0)

Innocence 〜悪意無き〜

高瀬氏の作品です。
八頭身総合スレの好きな貴方。
この作品は、八総スキーさんには堪らないに違いありません。

様々なスレが混在して出来上がっている、2chの世界。
ある時、世界から全てのモナー族が消えてしまいます。
それも「モナー」の名を持つものだけが。
八頭身一家では、長男である八頭身モナーが消えたことで緊張が走っていました。
やがてモララー族までもが消え、八頭身モララーも消えてしまいます。

この状況を打開し、モナー、モララー達が消えた謎を掴むため、
八頭身と三頭身のギコ、しぃ、フーン、つー、ネーノ、ノーネの12人は
謎の存在「コネクター」「クリエイター」「ウォッチャー」の力を借りることに。
異世界に飛ばされ、様々なスレを彷徨うメンバー達。
そして、捕らえられたモナーやモララー達もそれぞれが思い思いの行動を始めていました…。

八頭身総合スレを基盤にしたストーリー展開は実に斬新ですね。
八総以外にも、他八・八ネノスレ・幻八総・ジャスティスマスター飼い
などの様々なスレが混在していて面白いです。
今度はどの種族が狙われるのか、ドキドキ感もあって目が離せません。
また、それぞれのスレで表現されているAA達の性格がとても上手く再現出来ていると思います。

幻八とジャスティスマスター飼い…読んでこようかな。
存在は知ってたけど読んだことなかったからさ。
持知 / 連載板 / CM(0) / TB(0)

サ ク ラ 〜戦場の華〜

ny氏の作品です。
戦争ものと言われると、少し腰が引けてしまう方も居ると思います。
でもこの作品は戦争の中で舞う一人の少女の美しさと哀しみを鮮明に描いた、
親しみの持てる作品となっています。

主人公の青年・グリモナは、宗教大国である自国と科学大国である隣国が
かつて巻き起こした戦争に参加した兵士でした。
愛する恋人・アリアを守るために参加した戦争。
もうすぐ二人の間には、愛すべき命が生まれるはずでした。
しかし戦争は彼女の命を奪い、彼らが暮らしていた思い出の村も一瞬にして焼き払ってしまったのです。
戦う意味、生きる意味を失った彼はただひたすら洞窟を彷徨っていました。

洞窟を抜けた先で出会った、一人の少女AA。
なんと彼女は幼い身でありながら、敵国の立派な兵士だったのです。
グリモナを始末すべく、襲いかかってくる彼女。
背に燃える翼を持った少女を見た彼は、かつて軍医に聞いた噂を思い出していました。
「背に炎を抱く、戦場の桜」…こいつを見たら、その部隊は必ず負ける。
…そんな不思議な噂を。

まず読んで思ったことは、表現がとても綺麗だなということです。
燃える翼を輝かせるサクラの姿は不死鳥を想像させました。
物語の状況説明や世界観の描写もとても細かくてわかりやすいです。
これからの二人の関係に期待が持てる作品ですね。

漏れは正直戦争ものは苦手なんですが、この作品は割とすらすら読めました。
持知 / 連載板 / CM(0) / TB(0)